十月廿九日(金)。晴。
夕刻、早くも評判芳しからぬ青空古本祭に、殘り物の福を求めて赴く。
手始めに古書會館で拾ひしは、成瀬正勝『明治文學管見』(野田書房 昭和11年初版函付)、伊藤銀月『實説太閤記』上卷(大修館 明治45年再版)、川崎柴山『幕末三俊』(春陽堂 明治30年初版)、齋藤弔花『山鹿素行』(原田博文堂 大正14年初版函付)、木村毅『鐘をつく人々』(國民社 昭和18年初版)、内野三悳『俳筆 中津川』(書物展望社 昭和16年初版函付)、その他買ひ直しの書數册。
嘗て種村季弘氏が觸れをりしウィンダム・ルイスの『惡魔の・・』なる書を初めて見掛けるもやや値が張るため見送り、早崎夏衞歌集『白彩』は、前途有望なる歌集蒐集家に讓りたり。
お次ぎは三省堂會場に移動して、こちらでは本山荻舟『板前隨筆』(岡倉書房 昭和10年初版函付)、蛯原八郎『明治文學雜記』(學而書院 昭和10年初版函付)、安藤照『お鯉物語』(福永書店 昭和2年初版)、『囘想の永井荷風』(霞ヶ關書房)、ジェラアル・ド・ネルヴァル『火の娘』中村眞一郎譯(青木書店・ふらんすロマンチック叢書 昭和16年重版函付)等等を得たり。
本日はこれにて時間切れ、以前なれば迷はず購入せる本も殆ど見送り、册數も全盛期に比すれば三分の一以下とあつては到底ダボとは言へず、やはり引退は確實なり。
稀覯本とは縁遠き、余の如き雜書愛好家にとりては、まづまづの古本祭と言はむ。
雜誌「ＢＵＲＳＴ」12月號に、日夏レイのインタヴューが掲載されました。
生田派の皆樣は是非御覽下さい。
しかし、つくづく自分はＫ花に縁がありませんな。無念であります(笑)。
うつかり氣付かずにゐましたが、其日庵杉山茂丸の『淨瑠璃素人講釋』が岩波文庫から出てゐたやうです。
これには驚きました。本當に岩波は偉いと思ひます、飽く迄も文庫編輯部だけですが。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/31/7/3117410.html
ご無沙汰しております。
逆鬼日記に、なにやら暗号めいた名前を見付け、ふらふらやってまいりました。もっとも何も手土産を持ってまいりませんでしたので、何を書いたことやら途方にくれております。
杉山茂丸は当方も吃驚でした。講談社学術文庫の「百魔」など、品切れになって久しいのによくもまあ。初出は、あの「黒白」なのですね。
しかしよく「ＢＵＲＳＴ」なんてチェックされているものです。日夏レイって生きていたのですね。私も立読みで済ませようとおもいますが、それすらちょっと照れます。
音楽話は追々と。
＞PEEPING TOM樣
ようこそお越し下さいました。やはり世の中には野合、ぢやなかつた暗合といふものがあるのだなあと痛感致してをります。
日夏レイ女史に關しましては、生存以前にまづ存在自體を疑ふ向きも一部にはありましたので、これで實在は確認されたと申せませう。
近影が掲載されてゐないのが非常に殘念です。素朴な疑問ですがこの人、モデル時代も日夏レイといふ名前だつたのでせうか?
え、本名? だとしたら樋口圀登教授もびつくり仰天ですね。
音樂と申せば、どうやら今年John McGeochが亡くなつてゐたさうで、些か「SHOCK」(by The Psychedelic Furs)を受けてをります。
Fad GadgetのFrank Toveyの死去以來の衝撃です。これにて私撰New Wave三大ギタリストの一角が崩れる事と相なりました。
さういへばKeith Leveneが、嘗て犬猿の仲であつたMartin Atkinsの仕切るPIGFACEに參加したのにも驚かされました。
やはり世に榮えるのは、EnoやBill LaswellやAtkinsのやうな人脈の魔術師であつて、Leveneのやうに敵を作るパンク的流儀を
實踐した人間は、敬して遠ざけられるのが宿命なのでせうか。とは申せ、John LydonとLeveneが歴史的和解をする事はないでせうね。
最も性格の惡い二人が、あれだけ憎み合つて決裂したのですから。
http://www.thefilthandthefury.co.uk/
さきほど歸宅いたしました。タイトル案は〆切り、贈り物も終つてゐました。
一人でいつぺんにたくさん投稿するのを遠慮していたのですが・・・ネタ切なんてまつたくないです。まあ、内容はこんなカンジですので、マジメにやれ！と怒られてしまふといふ落になりさうですが。
『てくてく署名本』『明日の署名本のために』『署名がなければタダの本』『休日の署名本』『余暇の署名本』『署名本規則』『こちら署名本研究戦略推進事業部』『超署名本』（スーパーでも）『魂の署名本』（入魂でも）『書痴の魂』『四六版襖紙の裏の裏』『深彫り講座 署名本』『署名本エース』『閉店間際の古書店でぼくは署名本を買いたかった』『署名本がこんなにわかっていいかしら』
それはともかく、上位２０位に入れてとても光栄です。
実は、わたくしは自分の案の中では『署名本展翅』が一押しだったのですが・・・。先日のオフの時に伺った人魚の嘆き樣の屬性ととかけてをります。
まだまだ修行が足りませぬ。
こちらの管理人樣が
`>` 今度は、少し方向を變へて考へてみたいと思ひます。
とお書きになつてをられたので樂しみにしてゐたのでそれは殘念でしたが・・・。
連投缺禮致します。指名投稿書込み後に言ふのもナニで御座いますが、今回の指名投稿は１５彈ではないでせうか？ 手元のメモでは下記のやうになってをります。＞第二ＢＢＳ樣
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番外：２００２年８月頃／七夕物語（全３回）／管理人様（第三話のみログがあります８月２４日）
（１）２００３年１月／当世古書展事情／恩地喜多八様、ｙｍｎｋ様、りょくと様（ｃｏｇｉｔｏ様、くだん様、文庫中毒者様、大衆王様）
番外：２００３年１月／『人魚の嘆き』開店一ヶ月が経って／玉乃井雪様
（２）２００３年１月／掘り出し物語／マルドロール様（自薦）、彭城矯介様、ｃｏｇｉｔｏ様、大陸人様、貞之介様、ｉｍａｍｕｒａ様、ＪＩＮ様（隊長お願いします！）、本とは？様、東様
番外：２００３年２月／管理人様と人魚の嘆き様の出会いから今日まで
番外：２００３年２月／古書売却論／人魚の嘆き様
（３）？
（４）２００３年３月／私の推薦図書／くだん様、葵の家様、文庫中毒者様、永町様、ｓｅｌａｈ様、酔霧様、大輔様、ｓａｋａｍｏｔｏ様、ｈａｚｅｄｏｎｃａ様、魚楽様、ｋｉｋｕ様、散水弁様、萬嘯廬様
（５）２００３年４月／我が最愛の詩人と詩集／楽古堂・大内史夫様、ｃｏｇｉｔｏ様、秋山様、りょくと様、私の耳は・・・様、ｋｉｋｕ様
番外：２００３年３月３日、４日／人魚の嘆き様別宅訪問記／ダークホース様
番外：２００３年３月６日／人魚の嘆き様書斎訪問記／ダークホース様
（６）２００３年４月／わが地元の古本屋事情／ｓａｋａｍｏｔｏ様、黒猫館館長様、楽古堂・大内史夫様、香水夫人様、青垣山様、永町様、魚楽様、酔霧様
番外：２００３年６月／管理人様書斎訪問記／大輔様、大陸人様
番外：２００３年６月２２日、２９日／探偵王様書庫訪問記／人魚の嘆き様
（７）２００３年７月／私の古書収集対象／友野健二様、ちゃこ様、鯉ヶ瀧ぶんなぐ郎様、章魚和尚様、ヌル様、五風十雨様、軟鉄様、鏡子の家様
（８）２００３年７月／私の自慢の１冊／風様、葵の家様、ラビリンス様、恩地喜多八様、花筐様、散水弁様、青垣山様、魚楽様
（９）２００３年８月／恋人にしたい作家（（）内の作家以外で）／雪達磨様（勇）、天女の舞い様（太宰）、きりこ様（澁澤）、まり。様（定家）、彩様（三島）、ｈａｚｅｄｏｎｃａ様（立原）
番外：２００３年８月２２日／人魚の嘆き様の書斎訪問記／ダークホース様
番外：２００３年８月２８日／我が痛恨の一冊／ｙｍｎｋ様、夜汽車様、文庫中毒様、彭城矯介様、貞之介様、ｃｏｇｉｔｏ様、貢様、ヌル様、白樺派様、くだん様、ＴＧ様、恩地喜多八様、りょくと様、大輔様、ｋｉｋｕ様、軟鉄様、永町様、萬嘯廬様、出雲人様
番外：２００３年９月１日／骨董談義／管理人樣（第一掲示板での指名故ログはありません）
番外：２００３年９月１日／寫眞集談義／人魚の嘆き様（第一掲示板での指名故ログはありません）
番外：２００３年１０月２６日／神田古本まつりでダボりました／ｙｍｎｋ様、ＴＧ様、文庫中毒様、葵の家様、通天閣様、貢様、恩地喜多八様
（１０）２００３年１１月５日／私の好きなミステリー作家とその著書／ヌル様、木村様、たくりん様、ｓａｋａｍｏｔｏ様、貢様、くだん様、探偵ブラク様、香水夫人様
番外：２００３年１１月／特別講義「戦後初版本」「戦後限定本」「肉筆物」価格面で復活する日は来るか？／人魚の嘆き様
（１１）２００３年１２月１５日／今年最高の収穫または今年最悪の取り逃がし／軟鉄様、三月兎様、鉄仮面様、通天閣様、たくりん様、鯉ヶ瀧ぶんなぐ郎様、夜鴉亭様、 南国様、ちゃこ様、モダボ様、鏡子の家様、丹様、出雲人様、ささな様、孝行息子様、新世界様、Ｐｅｔｅｒ－Ｒａｂｂｉｔ様
番外：２００３年１２月１５日／雑誌『Ｔｈｅ Ｚｅｔｔ』について／モダボ様
番外：２００３年１２月１６日／『ＢＬＡＣＫ ＲＡＩＮ』無文字の表紙の本について／モダボ様、ｋｉｋｕ様、散水弁様、葵の家様、ｃｏｇｉｔｏ様
（１２）２００４年１月１６日／大切な本の保管法／男爵探偵様、Ｐｅｔｅｒ－Ｒａｂｂｉｔ様（連続で恐縮です）、萬嘯廬様、葵の家様、恩地喜多八様、出雲人様、サーニン様、ＣＡＶＥ様、福永ファン様、三藤様
（１３）２００４年５月５日／最近のうれしかった本及び資料／天女の舞い様、男爵探偵様、くだん様、龍之介様、大輔様、福永ファン様、葵の家様、永町様、サーニン様、三月兎様
（１４）２００４年６月２３日／七夕市目録を見て／ベルベット様、たくりん様、元帝王様、愛２００３様、くだん様、鏡子の家様、散水弁様
※指名投稿、人魚の贈物の期間はごくいい加減に拾っています。
※ログのない部分についてもちろん入っていません。
さきほどは、超多忙な第二ＢＢＳ樣、人魚樣、ふたりあわせて超々多忙であるといふ事を失念し、新參者がナマ言つた失禮を丁重にお詫び致します。第三彈も不明のまゝですし、番號は省略して「指名投稿」だけで良いのではないでせうかと思つたものですから（あー、また餘計な一言が・・・）。
何うか御容赦くださいませ。伏してお願ひ申し上げます。
散水弁さま&ポンポコ狸さま
ご出産おめでとうございます！
母子ともに健康の由、何よりでした。
ポンポコ狸さまはHN返上ですね。今後は「散水弁天」なんて如何でしょう。
それでですネ。お隣の裏管理人さま次回ご著作のタイトルも無事決定しましたし、私は散水弁さまが将来ものにされるであろう著作タイトルを考えてみました。
『散ちゃんの子連れ蒐書日記』
或いは、
『波と稀覯本は俺のもの』
ご長男の健やかなる成長をお祈りしつつ、これを以て御祝に代えさせていただきます。
ポンポコ狸樣
散水弁樣
おめでたうございます。
ポンポコ狸樣、お疲れ樣でした。
お子樣のすこやかな成長をお祈り致します。
すみません。新タイトル應募は締め切りに間に合はず、あつさり敗退してしまひ、書き込むタイミングを逸しました。
しかも、私も少し遲れて書きこんだタイトルに決まつたといふ事で、二番手の悲哀を感じてをります。
しかし、勝者は音に聞く財前又一氏なれば、定めし忘年會の席で大盤振舞ひがあらうかと、今から大いに期待してをります。
間に合はなかつたタイトルは、來たるべき敗者復活戰(?)に備へ、いや『署名本の世界Ⅲ』のために、參考までに書き込んでおきます。
「書齋の奥まで連れてつて!」「表紙と扉の間(で)」「見返しを見る」「見返しを讀む」「見返しは語る」
「見返しを見返す」「見返しが舞臺」「見返し交友録」「そして見返しは殘つた」「見返しに愛を込めて」
「署名本列傳」「署名本巡歴」「署名本遍歴」「署名本遍路」「署名本降臨」「署名本邂逅」「不滅の署名本」
「天與の署名本」「天惠の署名本」「署名本の頂點」「署名本の極致」「署名本との戲れ」「署名本博物誌」
「蒐書家冥利」「男子の本買ひ」「蒐書蟻地獄」「蒐書王襲名」「署名本くらべ」等等。
＞人魚の微笑樣
ネットから完全に引退されるのですか?
月に一度くらゐ、人魚先生にしか解けない難問に限つて御降臨されるわけにはまゐらないのでせうか。
例へ有料の會員制でも、登録希望される方は多いのではありますまいか。
「人魚の贈り物」や、折折の「人魚の○○會」等のイヴェントはどうなるのでせうか。
寫眞集講義はともかく、成田三樹夫の話は今度こそ伺はねばなりませぬ。
＞散水辯樣
御嫡子無事生誕の儀、慶賀至極に存じ奉ります。
お名前は私も色色と考へてみましたが、こちらも多分皆没でせうねえ。
お隣の裏管理人様が引退される由、少なからず重く受け止めています。ゆくりなくもご縁を頂いて、これまで計り知れない恩恵を賜りました事、また、ご多忙にもかかわらず、時には私のようなおみその事まで気にかけていただきました事、改めて深謝いたします。
それでですね…言葉の揚げ足を取る訳ではありませんが、「人魚の嘆き様が“Salon De 書癡を円満引退”される」との事ですから、人魚の微笑様は別と考えてよろしいでしょうか。お忙しいからこそ、たまには息抜きに遊びに来て欲しいものです。無論、ここでは【小難しい質問等は無し】ですから、皆様方には、人魚の微笑様まで引退に追い込まないよう、切にお願いいたします。
難しい、或いはレアでマニアックなご質問は、二代目芸能大魔王である彭城様へどうぞ。
ねっ、管理人様（笑）