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山田順子のバー「彼女」については、あれは一九三一年前半の『文藝春秋』だったか、圍み記事なのか廣告なのか判然としないやうな小文が載ってゐたのを見た憶えがありますが、石原純から引き繼いだ酒場だったとは存じませんでした。石原も大學を辭めて以來、生計を立てるのに苦勞したやうですね。
ところで「御挨拶状」十四行目の「薫りかな御氣分」は何とよむのでせう。或いは「薫り豐かな」の脱字とか?
『や便』は、以前に再訂大増補二十四版の複製(裝丁も再現)を古本で買った所、それが裸本の所爲か複製者や複刻刊年などの書誌につき何の記載も無く、不審に思ってゐます。たぶん平凡社が何かの記念か附録で配ったものかと思ひますが、どなたか出所をご存知ありませんか。NACSIS Webcatでも「平凡社, [1998?]」と疑問符を附けてゐます。
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BA37617883
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